2010-01-13 (Wed)
今日は本のご紹介。

発達障害や障害児育児関係の書籍に関しては
関連サイトでもたくさん紹介されているので
ちょっと違う視点から書かれた本で、
私が日頃、思っている事と近い感じがしたのが、
こちら。


「いつもいいことさがし 小児科医が見たこどもたち」
    細谷亮太 著   中公文庫




小児ガンを専門とされている小児科医の方が書かれた
エッセイです。

弱さを抱えた子供たちへのまなざしがとても暖かくて、
幼い命と向き合うという厳しい仕事柄、
死生観についても考えさせられるものでした。


その中で一番、心に残ったのが
子供たちの運動会を見ると涙ぐんでしまう、
という意味の俳句から始まる文章。

この先生もお子さんの強度の遠視で
今まで小さな段差やちょっとしたことに臆病だったのは
気持ちではなく目のせいだったことを
気づいてやれなかった事を悔やみますが、
分厚いレンズの眼鏡をかけ、視力も回復し、
運動会で走り回るお子さんの姿に、
まさに涙ぐむ、という経験をされています。

障害や病気を抱え、それでも頑張っている子の姿に
一緒に生きなければならない気力を起こさせます、
と書いておられます。


私ものび太の始めての運動会、発表会は
パニックでほぼ80%先生に抱っこされていた姿に
複雑の思いでのび太を案じていました。

当時は未診断でしたから、あることないこと心配したものです。

翌年には診断名がつき、幼稚園ぐるみでのび太を支えて下さり、
運動会も発表会もしっかり参加できたのです。

もちろん、本番にたどり着くまでは
先生方のきめ細かい配慮やら親としてもあれこれ
当日にパニクらないように、視覚化して指示しておいたり、
そういういろんな思いを越えてきたからこそ、
行事関係はいまだにウルウルしてしまいます。

他のお子さんだって多かれ少なかれ、
いろんな気持ちや努力や頑張りで行事に参加している、
考えただけで、ウルウルです。

そして一見してわかるダウン症のお子さんが
公園で避けられている光景に胸を痛め、こう書いています。

世界中どの国でも400~500のお産があれば
必ずひとりはダウン症のお子さんが産まれます。
一人のお母さんがダウン症の子を産んだら
あとの499人のお母さんはダウン症の子を
産まないで済む、という考え方もある。
だからこそ健康な子が授かった499カップルは
ダウン症の子とその家族を支えるべきなのです。

他の病気や障害にしても同じ事。
健康な子とその両親が病気の子とその家族を
手助けしようと思うのは自然の成り行きだと思います。




一定の割合で必ず障害や病気を持って産まれる命がある。

自分や身の回りの人の健康を幸せに思うとき、
そういう辛い運命を背負って生まれた命のことも
思いやるべきなのだと、私も思います。




「昔は自然に淘汰された障害のあるものを
 高度な医療技術で生き残らせている」

などというような事を平気で言う
エライ要職についている方もいる世の中に
愕然とする事もあるけれど、

この本を読んで、

人として恥ずかしくない生き方をしたい、

弱いものにこそ手を差し伸べられる人でありたい、

と、改めて強く思わされたのでした。



強い人(多数派)に従う事は
簡単で誰でも出来るし一番楽な事だけど、
強いものが正しいとは限らない。

弱いもの(少数派)にこそ心を寄せて
手を差し伸べられる人こそ、
本当の意味で強い人かもしれない。


今ののび太に一番伝えたい事でもあります。















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