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2009-05-07 (Thu)
ある日、車で信号待ちしていると、
見覚えのある人が横断歩道を渡ろうとしていた。

信号が青に変わったから渡っていいのだが
彼は手を上げてちゃんと右左を確認し、
大丈夫、と解ると、パッと笑顔になって渡り始めた。

そして、右折してきた車が彼に気づき、手前で止まると
彼は手を上げたまま、止まってくれた車に
きちっと向き合うようにお辞儀をして渡っていった。





Wさんだ!

Wさんは我が家で利用している宅配の☆☆豆腐の方。

☆☆豆腐は障害者授産施設である。(詳しくはこちら→過去記事



☆☆豆腐は主に知的障害のある方が働く福祉工場だ。

障害のある方々が丁寧に作っている豆腐(絹、木綿、寄せ)、納豆、
油揚げ、厚揚げ、こんにゃくなど、
どれもこれも他の豆腐にはない美味しさなのだ。

味に敏感なのび太は

「豆腐は☆☆豆腐に限る!」

と、断言するほどだ。




☆☆豆腐は職員の方と障害のある方が二人一組で
配達してくださる。

障害のある方はおそらく自閉系の方が多い。


「今日は木綿豆腐と油揚げと厚揚げです。
 一生懸命作りました。どうぞ。」

と、手渡してくださる。



誕生日月には花の苗をプレゼントしてくださる。

旦那の誕生月の3月には


「今月、お誕生日、おめでとうございます。
 マリーゴールドのお花です。可愛がってください」



皆さん、とても生き生きと働いてらっしゃる。


きちんとした身なりに、きちんとした挨拶に
時々、見習わなければ・・・とすら思い知らされる。



ここでは人と関わるのが苦手な方は配達ではなく
工場で製造のお仕事をされている。

ちゃんと苦手なところを理解して、
それぞれの得意分野を生かしてくれるのだ。




ある日、本屋でレジに並んだ。

私の前で会計をしていた人が、
お金を払って

「ありがとうございました!」と

大きな声でレジの人に頭を下げて
おつりを受け取らずにさっさと帰ろうとしていた。

レジの人が「あ~おつり~」と言ったが聞こえなかったようだ。


☆☆豆腐のCさんだ!

Cさんは4月から我が家方面の配達担当になったばかり。

特別支援学校を卒業したばかり、と聞いていた。



思わず私は、


「あ!Cさ~ん!おつり!おつり!」

と、名前を呼んだら振り返ってくれた。


「ああ!おつり!」


Cさんはレジの人に「ありがとうございました」と
深く頭を下げておつりを受け取り、行った。

レジの人が、クスッと鼻で笑って片方だけ口角をあげた。


・・・え・・・?笑うこと、ないじゃんよ!


と、私は心の中でつぶやいた。

今、レジで会計をして、ちゃんと会話でやり取りする人は
どれくらいいるんだろう。

みんな無言でお金を払って、
無言で品物を受け取って帰る・・・

私はこういうレジでの無機質なやり取りが怖くて、
のび太にもレジに品物を出す時は
「お願いします」と言うこと、
品物を受け取ったら「ありがとうございます」と
言うことと、教えている。

いくらこちらがお客でお金を払っている側だとしても
物を手渡されたら「ありがとう」と
普通に口から出るようであって欲しいと思っている。


それを、レジのアンタが鼻で笑うなんて・・・!!!

と、思いつつ自分の会計をしていたら



向こうからCさんが走って戻ってきた。

そして私に

「おつりを教えてくれてありがとう」

と、これまた深く丁寧なお辞儀をして去っていった。


彼はおそらく私が☆☆豆腐を利用している人とは
気づいていないようだったが、

それでも彼は呼び止めてくれた私に
お礼を言うのを忘れたことに気づいて
わざわざ走って戻って御礼を言ってくれた。





「障害」って一体、何なんだろう?





律儀に走って戻ってまで御礼を言ってくれたCさん、

横断歩道で自分が渡るために止まってくれた車に、
きちんと向き合ってお辞儀をするWさん、

この人たちが何故、「障害者」の括りに入ってるんだろう。






いじめられてあれほど辛い思いをしたと言うのに

「誰も悪い人なんていないんだ」

と、いじめられていた時のことを振り返るのび太。





偉そうな肩書きだけで挨拶ひとつまともに出来ない人が
世の中にはびこっているというのに、

訳のわからない逆恨みで簡単に人を殺める人が
わさわさいるというのに、

私の知っている「障害者」と呼ばれる人たちは
何とも純粋に世の中に関わろうと
必死で生きている。






レジのおばちゃんが小声で私に

「さっきの人、お知り合いなんですか?」

と、ちょっと半笑いで聞いてきた。



「ええ、とても立派に働いてる方なんですよ!」


と、自慢げに言ってやった。



そう言ってる私が何故か、涙が出そうになった。





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