2008-05-30 (Fri)
(5月30日19:20追記しました)

休み時間のお友達との鬼ごっこで、
自分の気持ちを表せないまま、
毎日、鬼ごっこの中から抜け出せないでいるのび太。
(詳しくは→こちら と こちら



昨日、4月上旬並みの寒さだったのび太地方。
長袖Tシャツにパーカーを羽織って登校。

しかし、帰ってきたときは長袖Tシャツ1枚で
寒そうに真っ青な顔で帰ってきた。

「こんなに寒いのにパーカーは?」

「鬼ごっこのとき、濡れちゃってさ~」


ランドセルから濡れたパーカーを出した。

見ると、背中の真ん中辺りに泥水がかかった跡が・・・


「これ、どうしたの?」

「ボクが鬼で目をつぶっているときに、
 かけられたみたい・・・」

「え?どこかに背中をつけて濡れたの?
 それとも誰かがわざと濡らしたの?」

「う~~~ん・・・背中はどこにもつけてなかったよ。
 でも、ボクも目をつぶっていたからわかんないけど、
 濡れちゃってて、『冷たい!』って思って目を開けたら、
 みんな「違う違う、やってない!」って」


う~ん・・・

これはどう見ても背中の真ん中だし、泥水だし、
雨水がはねて濡れた、という場所じゃない、
故意にやらないと、こんな風には濡れないだろう。


「・・・のび太、最近も鬼ごっこで
 後出しじゃんけんされるの?」

「う~ん・・・最近はあんまりないけど~」

「後出しじゃんけんとかって
 他のお友達もされてるの?」

「されてないんじゃないかな?」

「じゃあ、水をかけられたりするのも
 他のお友達もだれかされてるの?」

「ボクだけかな~」

「水かけられたり後出しじゃんけんされて
 平気?嫌な気持ち?」

「嫌だけど嫌って言えないんだ」

「お母さん、思うんだけど、
 のび太は「嫌だ」とか「そういうことするなら遊ばない」とか
 言わないでしょ?
 だから、お友達はのび太にそういう事をしても
 イヤだって言わないから何度もやるんじゃないかな、って
 思うんだ。
 もし、のび太が言えないんだったら、先生にお話した方が
 いいと思うんだけど・・・。
 でも、のび太が先生に言わないで欲しい、って思うなら
 言わないけど、どうする?」

「言って欲しい。連絡帳に書いて!」(涙)

「本当に書いていい?
 もし、書かないで欲しいんだったら書かないよ。」

「書いて!連絡帳に書いて!」(号泣)

「わかった。じゃあ、のび太に聞いたとおりの事を
 書いておくね。」


と言うことで連絡帳に書きました。


後出しじゃんけんでいつも鬼になっていたこと、
今日、背中に泥水をかけられたこと、
のび太はその瞬間に自分の置かれている状況を
察知できないために、
一見 楽しそうに遊んでいるように見えても、
嫌なことを表現できず、回避できず、
その場から抜け出せないでいること、
今までものび太から聞かされていましたが、
子供たちの間ではよくあることだし、
親としてもどこまで先生にお話していいものか、
悩んでいましたが、
今日の泥水をかけられたことで、これ以上、
エスカレートしないように事実をお伝えしようと思って、
のび太に「先生に伝えた方がいいか、言わないで欲しいか」と
たずねたところ、「連絡帳に書いて欲しい」と言われましたので、
書きました。
いろいろお忙しいところ申し訳ありませんが、
そのようなことがある、ということを、
気に留めて置いていただけるとありがたいです・・・云々・・・



のび太は決して相手のお友達の名前を出さないし、
「~~~された」とは言うけど、
決して相手を悪く言わない。

それは、一見、優しい子、正義感の強い子のように感じるが
自分がされていることがどういうことなのか、
察知できない弱さでもある。

また、嫌だ、と思っても、
それを表せない、表現力の弱さもある。

要するに入力も出力も双方とも、弱いのだ。

そして、私も実際にその様子を見ているわけではないので、
感情を入れないように、
のび太から聞いたとおりのことを、
先生に伝えてみました。

3ページに渡って書いた連絡帳を持って出かけたのび太。

どうなることやら・・・




(追記・・・)

のび太が持ち帰った連絡帳に

「教えてくださりありがとうございます。
 夕方、お電話いたします」

ということで、担任の先生からお電話をいただきました。



先生からものび太にいろいろ聞いていただいたようだが、
やはり、自分では嫌な気持ちをなかなか言えないと、
のび太から聞いたようです。

じゃあ、そのときはお友達に言えなくても、
嫌なことがあったときは、先生に教えて欲しい、
自分の気持ちを守るためには、
嫌なことを嫌だと、先生にでもいいから言って欲しい、
と、のび太に話してくださったようです。

そして、
やはり、こういう小さいことがエスカレートしてしまうことは
あることなので、
芽の小さいうちに摘んでおきたい、
わかった時点で厳しく対処していきたいこと、
おうちでのび太くんがそのようなことを話したら、
どんなことでも学校に伝えて欲しい、


と、言ってくださいました。


そのあと、のび太にも先生との電話の話を伝え、

「自分を守るためには、
嫌なことを嫌だと言える様に頑張ってみよう。
お友達に直接、言えなくてもいい、
先生でもお父さんお母さんでもいいから、
今までどおり、ちゃんと伝えて欲しい。
絶対にのび太のことを守ってあげるから。」


と、話しました。



あとは、のび太の「生きる力」を信じるしかないです。

大丈夫。

何があっても、絶対に、守ってあげるから。



スポンサーサイト
| 小学校 | コメント(14) |
2008-05-27 (Tue)
えっと・・・

昨日ののび太の誕生日に寄せた記事に、
たくさんの心温まるコメントをいただき、
本当にうれしく、幸せに思っています。

ありがとうございます。

このブログは息子、のび太がいつか自分のことを知ったときに
読んでもらうために書いているブログです。

だから、きっと、のび太自身がいつか、
皆さんからのコメントを読む日が来ると思います。

そんな時、きっと、親からの言葉よりも
うれしく思いながら読んでくれることと思っています。



でね・・・

そーゆー趣旨のブログなので、
ワタシ個人のことを書くのもどうかなぁ~と思って、
今まで明言してこなかったのですが・・・




実は今月になって
私自身もアスペルガー症候群であることを診断されました。

ま、診断までの経緯はこの場ではどうでもいいことなので
省かせていただきますし、
(とはいえ、ワタシのことですから
 そのうち、書きたくなって書くかもしれませんが・・・汗)

診断されたからと言って、
今更ショックでもないし、うれしくもないし、
「あ~やっぱりね~」って感じだけで、
特に感慨も何もないのですが。



ただ、今まで自分でもよくわからなかった
気持ちの不安感やもやもや感やイライラドキドキな気持ちと、
パニックであったり、フラッシュバックであったりということとが
どういうもので、どういうことと結びついているのか、
診断により医師から教えていただいたことで
やっとハッキリと理解できて自覚、実感できたことが
一番の収穫です。



それと、のび太の気持ちにより近づける、
と言うのが、最大の利点であるし、
もし、のび太に告知することになったときには、
私自身もアスペであるということが
のび太の支えのひとつになれば・・・と思います。



まったくこの点に触れないで、
今後、記事を書くことなど出来ないだろうと思いまして・・・


ちょっとしたご報告でした。


・・・と言うわけで、
今後も今までどおり、よろしくお願いいたします♪




| 母のつぶやき | コメント(17) |
2008-05-26 (Mon)
5月25日、のび太、10歳のお誕生日、おめでとう。

のび太と出会ってからもう、10年も経ったんだね。


この10年、本当にすべてが私にとってしあわせだった。

のび太がいる、それだけで何もかもがしあわせだった。




のび太と出会えたことで、
私も自分自身を見つめるきっかけになり、
より「生きている」実感がはっきりとした10年でもありました。



のび太はいつも、周りの人に笑顔を振りまいていたね。

パニックだらけだったはずの、幼い頃を思い出しても、
号泣しているのび太の顔が思い浮かばないんだよね。

あれだけパニック大王だったはずなのに、
どうしてだろう。

思い出すのはニコニコして満面の笑顔ののび太ばっかり。



のび太は「優しいお友達が好き」といつも言いますね。

そして本当にいつも仲良くなるのは、
決して意地悪をしない、乱暴なことをしない、
心優しい暖かい男の子ばかり。

それはきっとのび太自身が、
決して意地悪をしない、乱暴なことをしない、
心優しい子だから、
そういうお友達とひかれあうのだと思います。



悔しいことも悲しいこともたくさんあるかもしれないけど、
のび太は今のままで大丈夫です。

好きなことにとことん熱中できる凄まじいほどの集中力と
曲がったことを許さない正義感と、
心優しい気持ち。

今のままの自分自身に自信を持って生きてください。


私にはない素晴らしいものをたくさん持っているのび太。

私は自分の息子であるはずののび太に、
本当にいろんなことを教わる毎日です。



自分自身の「生きていく力」は目に見えないし、
常に実感できるものではないかもしれないけど・・・

大丈夫。




のび太は今のままでいいんだよ。




そして、辛いときはいつでも、

お父さんとお母さんがのび太の気持ちの隣にいます。

いつでも、ここにいるから、ね。
| 母からのび太への想い | コメント(27) |
2008-05-22 (Thu)
毎日、本当に忙しい~

現在、専業主婦の私なのに、
とにかくやらねばいけないことが目白押し・・・

そのほとんどが、ある意味ボランティアのPTA関係の仕事。
会議だ~行事だ~!

たまに家に居てもパソコンに向かってブログ・・・ではなく、
資料作りにてんてこ舞い・・・

そして、夕方には内職程度のピアノ講師のお仕事・・・



はふぅ~・・・



私には精神的に、もう、イッパイイッパイです。



今日は久しぶりにフリーなワタシ・・・




こんな忙しい毎日なのに、
さらに歯医者通いまでスケジュールに入っています・・・

学校の歯科検診で虫歯アリと診断されたのび太。

私も以前、治療して詰めていた物が取れたので、
一緒に歯医者に通いだしました。


私達が通っている歯医者は、市内だけど結構遠い。

近所の歯医者2箇所の前を、通り過ぎ、
さらに町中心部を過ぎてやっとたどり着くのだ。

前を通り過ぎた2箇所の歯医者は、
4,5歳の無料歯科検診の時に行ったのだが、
何をされるかわからない不安なのび太は、
診察台の椅子に座れなかった。

まだ、幼稚園児ののび太を
大声で叱ってまで座らせようとした歯科医(詳しくは→こちら

今、通っている歯医者は療育の先生に紹介していただいた、
発達障害のことを理解してくださっている歯科医(詳しくは→こちら

丁寧に時間をかけ、説明して、
自分が何をされているのかが心配なのび太に、
手鏡を持たせて治療しているところを見せてくれるのだ。


ま、それでも過去記事の様子でもわかるように、
やっぱり多少パニクッちゃうのび太。




でも、今年ののび太は、ちと、違うのだ!!!

ほぼ一緒に診察室に呼ばれるので、
でかい声ののび太の様子がありありとわかる。

「ああ・・・やっぱり心配だなぁ~
 緊張するなぁ~・・・」

(衛生士さん)「大丈夫だよ~もう4年生でしょ?
 楽しいことを考えてるとね、すぐに終わっちゃうよ」

「じゃあね、聖徳太子のこと、考えてる!
 ボクね、今、歴史に興味があるんだ~」

「へぇ~!聖徳太子?!すごいね~
 じゃあ、聖徳太子がのび太くんのこと、守ってくれるよ」

などと、ちょっとオモシロ会話に花を咲かせるのび太。

お付き合いしてくださる衛生士さんもなかなかだ・・・。




で、私の方は・・・と言えば、
意外と虫歯が深くなっていて、麻酔をしての治療になった。

「麻酔、しますね~ちょっとチクッとします。
 ごめんなさいね~
 体調が悪くなったら教えてくださいね~」

私にさえも、こんな優しい言葉で安心感を与えてくれる。


そして、チクッと歯茎に針が刺さった瞬間・・・

~~~オルゴールの音色で
「エンターティナー」のメロディーが耳元で聞こえる・・・

どうやら注射器から流れているらしい・・・

す・・・スゴイ・・・

これも精神的に落ち着かせる意味合いなのだろうか・・・

そういえば、分娩室でも音楽が流れていたし、
手術室でも麻酔前には音楽が流れていたな・・・

やっぱり、音楽の力ってすごいんだなぁ~


などと、感心しつつ、ふと、我に返った。






あれ?





のび太の声がしないぞ?






ん?





もう、診察、終わったんだな・・・








と、思っていたら、


(歯科医)「おお!えらいね~
 今日はじっとしててくれるから、先生、治療しやすいなぁ~」





え?




それって、うちの息子のことじゃないですよね?




・・・と、思ったら・・・




「はい!おしまいだよ!
 えらかったなぁ~よく、我慢できたね~」

「ホント!えらかったね~
 頑張った頑張った!
 やっぱり、聖徳太子かなぁ~すごいなぁ~」



え・・・?ショウトクタイシ?



やっぱり、のび太?!






そうです。


初めてほとんど、騒がず、泣かず、
歯医者の治療を受けることが出来ました。


もちろん、これまで毎年、少しずつ通ってきて、
慣れもあると思いますが、
やはり、なんと言っても、
理解ある歯医者全体のご協力のおかげです。



他の歯医者で「聖徳太子」に
うまく受け答えしてくれる先生や衛生士さんはなかなかいないでしょう。

少なくても、さっき通り過ぎてきた2箇所の歯医者ではありえない。




帰りの車の中で、

「のび太、えらかったね~
 全然、騒がないで治療したんでしょ?
 あんまり静かだったから、もう、のび太の治療、
 終わってたのかと思ったくらいだよ」

「すごいでしょ?自分でもそう思う。
 聖徳太子のことを考えてたら、怖くなかったんだ。
 それに、あの先生は絶対に痛くしないし、
 怖い声で叱ったりしないもん。」

「そうだよね~いい先生だよね~
 お母さんもあの先生、いいと思うよ。
 だって、のび太を泣かせないで治療するんだもん!
 スゴイ先生だよね!」

「ホント!すごいよね!
 でも、ボク、歯医者には慣れてきたけど、
 あの先生以外は嫌だな」

「そうだね~ちょっと遠いけど、
 遠くてもあの先生じゃなくちゃダメだよね」

「うん。宿題の時間が遅くなっちゃったけど、
 あの先生にやってもらって遅れるのは仕方がないって思う」




医者って、病気を治すだけの仕事ではないはず。

「人を診る」職業だと思う。

その人の気持ちに寄り添いつつ、
痛みを和らげてくれる人こそ医者だと思う。

だとしたら、幼い患者を叱ったり、恐怖感を与えたりするのは、
もってのほかだ。




この歯医者に来るたび
初めて「人を診てくださる」お医者様に出会えた気がする。




医者嫌いののび太から、
絶大なる信頼を得た伊藤先生・・・本当に素晴らしい先生です。



こんな先生、小児科にも居ればいいのに・・・汗・・・



| 療育・病院・検査など | コメント(11) |
2008-05-19 (Mon)
今日ふたつ目の記事、前回の記事の続きです・・・


今日、帰ってきたのび太とおやつを食べながらの会話。


「今日も鬼ごっこしたんだけど、
 一番初めにボクが鬼になって、
 そのあと、誰も僕を狙わなかったから、
 ずっとヒマだったんだ~」

「へぇ~良かったね~」

「よくないよ~!
 ボクが目の前にいるのに、無視して、
 他の人を狙いに行ったりしてるんだよ~
 ヒマでヒマでつまんないよ~」



ん?

それって、どういうことだろう?

いわゆる「シカト」ってヤツですか?




「始めにじゃんけんしたとき、
 また後出しじゃんけんされたの?」

「うん。」

「後出しはずるいよ、とか言わないと相手の子は
『のび太くんには後出ししても何も言わないからいいんだ~』
って思われるよ~」

「言っても無駄だよ。
 すぐに逃げちゃうんだもん」

「じゃあ、今度、のび太が後出ししたら?
 きっと、相手のお友達ものび太の嫌な気持ちが
 わかるようになるよ」

「え~~~!そんなずるいこと、できないよ~!」

変なところで、かたくなに正義感にあふれている、
それが、のび太なのだ。







ここで、腑に落ちないことがある。

いつも10人ぐらいで鬼ごっこをしているらしいが、
いつも最初のじゃんけんでのび太ともうひとりが残る。

そして、二人になったとき、
必ず後出しじゃんけんで負けにさせられるのび太。


う~ん・・・

いつも最後の二人に残るのか・・・?

のび太のじゃんけんの出し方がいつも決まっているのかもしれないが
他のメンバーで示し合わせてじゃんけんしてるのかも・・・?



「でもさ、後出しじゃんけんされて
 いつも嫌な気持ちになるんだったら
 ちゃんと『後出しじゃんけんは嫌だ」』て言うとか、
 また、後出しされたら、
 『そんなズルイことをするならやめる』って言うとか、
 ちゃんと言わないと、いつまでもズルイことされるかもよ」

「・・・ズルイことされても、
 みんなと鬼ごっこしたい・・・」

「!!!・・・・・」


そうなのだ。

のび太は「みんなと一緒」「みんなと同じ」
異常にこだわっているのだ。

それは、いいことでもあるが、
自分自身をがんじがらめにすることが多々ある。



嫌だけど、みんなと一緒じゃなきゃ・・・

嫌だけど、みんなと同じでいたい・・・




私とのび太は同じような特徴を持っているのだが、
唯一、この点だけが違うのだ。

私自身も小学生のときに、
いかに周囲に合わせるか、人の目ばかりを気にして生きていた。

だけど、嫌な思いをしてまで人と一緒にいることは
絶対に出来なかった。

休み時間もひとりで絵を描いていた。

女の子にありがちな、
一緒にトイレに行く、とか、
同じ方向だから一緒に帰る、とか、
そういうことが出来なかった。


そういうことが出来るのび太は、
私にとって「すごい!」と思わせられた。

嫌だけど頑張って周囲に合わせる、
ということは、ぎこちないかもしれないが、
ある意味、社会性がある、協調性があるように感じていた。


しかし、

今ののび太はどうなんだろう。

明らかに周囲の友達にいい様に振り回されているように感じる。

のび太が意思表示をしないことをいいことに・・・



「お母さんはお友達のことを悪く言わないのび太は
 えらいと思うよ。
 だけど、そうやっていつも嫌な気持ちを我慢してたらお友達は
 『のび太くんは嫌なことをしても
 何も言わないから嫌なことしてもいいんだ~』って
 思っているんじゃないかと思うよ。
 クラスの子、全員が鬼ごっこしてるわけじゃないでしょ?
 今度、嫌なことをされたら『もうやめた!』って、
 教室に戻っておいで。
 きっと、誰か教室にいるから。
 そして、誰かに『後出しされて嫌なんだ』って相談してみたら?」

「う~ん・・・できるかなぁ~・・・
 う~~~ん・・・出来たらやってみようかなぁ~・・・」




親の考えすぎだろうか・・・?

いや・・・

前回の記事のように、今までの私は能天気すぎたのかも。


のび太は小さいころから明らかにいじめられていても 
平気で笑って遊びの輪の中から外れることはなかった。

それが、いじめている側にすれば
余計に腹が立つ。

そして、いじめがエスカレートする・・・

そんな、繰り返しだった。


放課後、友達と遊ぶことのないのび太が、
今、どのようにお友達と関わっているのか、わからなかった。

だけど、そんなに簡単に社会性が身につくはずがない。

そういうことが出来ないから、自閉症なのだ。



本当に、難しい。

人と関わって生きるということは、
なんて辛いことなんだろう。



| 自閉症について思う | コメント(12) |
2008-05-19 (Mon)
「鬼ごっこしてたらさ~
 ○君が『ボク鬼じゃないよ』って言ったくせに、
 ボクにタッチして、『ホントは鬼だったんだよ~』って!
 ひどいよ!そんなのズルだよ!!」



1ヶ月前、怒り爆発で涙目で、帰ってきたのび太。


う~ん・・・

そういう、「駆け引き」も
ある意味鬼ごっこのオモシロさだったりするのだが、
やはりのび太には難しいのだ。

「鬼なのに、鬼じゃないふりをしてタッチなんて
 詐欺と一緒だよ!
 ひどいよ!」

「・・・確かに、のび太が怒る気持ちもわかるよ。
 だったら、『鬼じゃないふりをしてタッチはやめよう』って
 ルールを作ったら?」

「そんなルール、言えないよ~(泣)」


こんな会話を交わして、あとはすっかり忘れていたワタシ。



先日・・・

「今さ~休み時間の鬼ごっこは 
 『鬼じゃないふりしてタッチする』のが流行ってるんだ~
 ボクもそのやり方、覚えたんだよ!
 こんな風になんでもない顔して、タッチして逃げるの~」

ンプププ・・・

なんでもない顔をして・・・
といって、見せてくれた顔は、
明らかに「アヤシイ」「鬼かもしれない」雰囲気だったけど・・・


でも、のび太はこうやって、
自分の力で人との遊び方も相手の裏を読む方法も、
学習していく。

他の子みたいに、はじめから裏の裏を読むことに
オモシロさを感じることは出来ない。

だけど、「みんなと同じ」であることのこだわりで、
のび太は懸命に、自分が理不尽だと思うことも、
頑張って受け入れようと真剣なのだ。

こういうときにこだわりは生きてくるのだ。







先日・・・

再び、怒り爆発で涙目で、帰ってきたのび太。


・・・今度はどーした?!



「鬼ごっこで最初に鬼を決めるじゃんけんのとき、
 はっきりわかるように後出しして
 『勝った~!』って言うんだよ!
 ボクがホントは勝ってたのに!!
 ひどいよ!詐欺だよ!!!」

今度は後出しじゃんけんか・・・


本当に自閉ののび太には理不尽なことが世の中にはいっぱいある。


でも、その話を聞いて、
「え?ひどくない?それって!!!」

って思うワタシも世の中の理不尽さに腹が立つ。



しかし・・・

今の子供達って、賢い・・・というか、
ずるがしこい・・・?



| のび太のあれこれ | コメント(2) |
2008-05-16 (Fri)
のび太が幼稚園の時、
「ことばの教室」に通っていることをある人に話したら、

「よく『ことばの教室』に通っている、って口に出来るね。
 自分の子供がそこに通うことになったら、
 ショックでそんなこと、自分の親にも誰にもいえないよ~」

・・・と、言われたこっちが大ショックな言葉を言われた。

言っておくが、「ことばの教室」とは
障害のある子供だけが通うところではない。

生まれつきの口元の障害等で発音がうまく出来ない子、
のび太のように発達障害による言葉等の遅れのある子、
また単に「さ行」や「ら行」の発音が悪いだけの子など、
定型発達の子もたくさん通っているのだ。



誰もが
「うちの子だけは障害なんかない」
って思いたいんだろうな。



・・・で、のび太の障害も打ち明けている友人の二人目の子が

「どうも精神面での発達が遅れているような気がする・・・」

という事を保健センターに相談したら、
のび太も通っていた療育の「ケロケロ教室」(仮名)を紹介されたらしい。

ま、彼女のお子さんは何も診断もされてはいないのだが
保健センターでケロケロ教室を勧めるということは、
未診断ながらも、「もしかして・・・?」と
思うところがあったのかもしれない。

でも、それも1年も前のこと。




で、やっと見学だけさせてもらう気持ちになり、
先日行って来たらしい。



彼女いわく・・・

「アタシ・・・あそこの子供たち見てショックだったよ~
 自分の子をあの子供の中に入れるなんて
 絶対に出来ないよ~
 まっぷーはよく、のび太くんをあそこに通わせていたね。
 アタシ、毎週通うなんてことになったら、
 もう、立ち直れないよ~!」




え・・・?

そんなこと言われたら、
私の方がショックで立ち直れないんですけど・・・汗・・・


「でもさ、のび太はケロケロ教室に通って、
 本当に成長したんだよ。
 あそこに通ってなかったら、今ののび太じゃないと思う。
 言っておくけど、私、のび太に障害があることも、
 ケロケロ教室に通ってたことも、
 全然、恥ずかしいともなんとも思っていないよ。
 だって何も後ろめたいことなんて、
 ひとつもないんだもん!」

・・・と言うと、


「・・・うん、私ものび太くんとまっぷーのことは、
 全然そんな風には見てなかったけど、
 実際に自分の息子のこととなると話は別。
 自分の子供だけはそんなんじゃない、って
 思いたいんだよね。」


・・・ん、まあ・・・わからなくはないけど、
それを私に言う君の気持ちが、
私にはわからんよ・・・汗



言っておくが彼女は悪い人ではないのだ。

私の数少ない気持ちを打ち明けられる友人の一人だ。

彼女の長男とのび太は本当に兄弟のように
いままで育ってきたし、
のび太のことも彼女は理解してくれて、
変な色眼鏡で見ることなく接してくれていた。

その信頼している彼女から出た言葉だからこそ、
かなりのダメージがある。

ショックなことを言われたからといって、
これまでと付き合い方を変えるつもりもないけど、
ま、ショックはショックであって・・・




でも、「障害のある子供」ってそんなに嫌?

障害のある子供達の中に入れることって
そんなにショックですか?


ま、定型発達の子供を育てていない私ですから、
そういう気持ちはやっぱり理解できないんだな~


| 世間の目 | コメント(19) |
2008-05-14 (Wed)
のび太の落ち着かない理由がわかりました。

どうやら、身重の担任の先生のご家族にご不幸があり、
お休みが続いていたこと。

それ以外にも、先生ご自身の検診や1歳のお子さんに絡むことでの
早退や欠席なども頻繁なこと。

それにくわえ、運動会による時間割変更、
運動会で踊る「よさこいソーラン」を3年生に指導することの重圧、
(3,4年生合同で踊り、毎年4年生が3年生に1対1で指導することになっている)




・・・・・もう、これだけで精神的不安定になって
パニックが頻発するのに充分なほどの要素がてんこ盛りである。




なにしろ、のび太はこういった学校のことは
話さないのだ。

休み時間に○○した、とか、
○くんが~って言った、とか、
給食は○○で美味しかった、とか、

そういう「~が~だった」という、
簡単な文章で説明できることしか言わない。

「先生が休んだ」って言えば、「どうして?」って聞かれる。
うまく説明できないから言うのがメンドクサイ・・・

って思ってるのか、どうか・・・


それとも、「先生が休んだ」ことが
自分でも精神的に不安に思っているからこそ、
言葉に出来ないのか・・・



昨日、PTAの会議でのび太の教室に行ったが、
ちゃんと黒板に

「5月13日(火)の時間割変更」が書いてあり、
運動会練習の場所、内容等も書いてあった。

普通だったらこれだけで安心するはずののび太だが、
先生の早退、欠席はやっぱり辛いだろう。



「先生、お休みとか早退とか多いんだって?」

と、聞いてみた。


「うん。今日も給食のあとは早退なんだって」

「そうなんだ。じゃあ、先生のいない5時間目とかは
 誰かほかの先生が来るの?」

「来ないよ。自習。」

「えええ?自習?静かに自習してるの?」

「静かなわけ、ないじゃん。
 うるさくなって、イライラしちゃうんだよな~
 だから、耳をこうやって(耳を両手で塞いで軽く叩いて)
 うるさいのが聞こえないようにするか、
 歴史の年号とかを書いて、気持ちを歴史に集中させてる」



のび太はのび太なりに、精一杯頑張っているのだが、
やはりこういう状況では
のび太の頑張れる許容範囲を越えている。


かといって、こればっかりはどうしようもないのだけど・・・。



学校生活というものは、やっぱりこの子たちにとっては
生きづらいところだ。



こんなことを言うと、

「社会に出たらもっと大変だよ~」

なんて言われそうだが、
だとしたら、社会全体がこの子たちにとっては
生きづらいのだ としか思えない。



普通の人たちには思いもよらないところで、
精神的に苦痛に感じている人がいることを、
もっと私達は知っていてもいいのかもしれない。







| 小学校 | コメント(6) |
2008-05-12 (Mon)
前回の記事で「パニックは忘れた頃にやってくる」なんて
書きましたが・・・


一度のパニックで、パニックが呼び起こされたかのように
最近、パニック続きです。


夕飯でシュウマイが箸からツルンと
飛ぶように床に落としたのび太。

まるでUFOが高速で飛んで行ったかのようで、
思わず笑っちゃった私。

ところが・・・


「ぎゃ~~~~!!!やっちゃった~~~!!!
 どーしよー!!!ぎゃぁ~~~~~!!!」

と、頭を抱えて泣き出すのび太。


「だ、だ、大丈夫だよ~
 こんなことお母さんなんかしょっちゅうだよ!
 ほら、お母さんの1個あげるからね。
 まず、シュウマイを拾って、汚れたところを拭けばいいんだよ。」

パニクリつつも、なんとか飛んだUFO・・・じゃなくシュウマイを拾い、
ふきんで拭いて片付けられたのび太に、

「そうそう。失敗なんて誰でもするんだよ。
 問題はそのあと、ちゃんと片づけが出来るかだよ!
 のび太はそれができたからエライよ~」

と、懸命にフォローする・・・汗




またある日・・・

再び巡ってきた折り紙ブーム。

100回以上も折って作る
「なんとかザウルス」を真剣に折っていたところ、
力が入りすぎ、先端がピッと裂けた。

「んがぁあ~~~~~~!!!
 やっちゃったよ~!!!
 せっかく頑張ってここまで折ってきたのにぃ~~~!!!
 うゎ~~~~~~~~!!!!!」

と、激しくパニクリ出す。



これは私の出る幕じゃないのだ。

ここで折り紙と無関係の私が口を挟むと
パニックにさらに油を注ぐことになる。

ある程度、騒いで、
イライラしたまま乱暴に折り紙を片付け、
トイレに行き、隣の部屋で
歴史の本を読んでクールダウンしたのび太。

よしよし。

自分で乗り越えられた。




またある日・・・

「今日、体育あるでしょ?」
と、体操着を出した。
(のび太小学校は体育のある日は体操着で登校する事になっている)

「あれ?でも、体育3時間目だけど、
 今日3時間目に『1年生を迎える会』だから
 体育ないかも・・・。
 あ、でも、運動会の練習があるかもしれないな。
 どうしよう~~~!!」

「どっちでもいいんじゃないの?
 先生、何も言ってなかったら時間割変更もないかもよ。
 普通の服でいいんじゃないの?
 心配だったら体操着でもいいし」

「う~ん・・・じゃあ普通の服でいいや!」

と、普通の服で出かけたのび太。


5分後・・・

パニクリ泣きべそかきつつ、戻ってきたのび太。

「同じクラスのK君に会ったら、
 体操着、着ていたよ~!!!
 ボクも体操着、着ていく!
 早く体操着出して!!遅刻しちゃう!!!」

「え~普通の服でも大丈夫じゃないの?」

「だめ!ボクだけ普通の服だったら
 何か言われるかも知れないもん!
 遅刻しちゃうから早く~~~~~~!!!!!」

「はいはい。体操着ね。
 遅刻しないってば!
 いつも出かける時間が早すぎなんだから
 今ゆっくり行っても始業より30分以上も早く着いちゃうよ。」

「ダメだよ~~~!
 いつもの時間じゃなきゃボクの気持ちが落ち着かないよ~~~!」





わかる。

うん、わかるけどね。

お母さんもいつもと同じ時間じゃないと
気持ち悪いもん。


だけど、また、パニック・・・

激しくなってきたな・・・




この時期、毎年、要注意でした。
| 我が家の自閉症との関わり方 | コメント(8) |
2008-05-10 (Sat)
のび太、4年生になって水曜日はクラブ活動の日。

あれこれ悩んで「科学実験部」とやらに入部。

クラブの日は始めての6時間授業でクラブは4時まで。

音楽教室は水曜4時から。

そんな1ヶ月前の第一回目のクラブの日のこと。


「え~!!!どーしよー!音楽教室に遅れちゃうよね?!」

「音楽教室は5月から新年度だから先生にお話して
 Mちゃん(のび太とグループレッスンで一緒に習っている他校の子)
 の都合と合わせて曜日を変更してもらおうね。」

「で、でも、今日はどーしよー!!!」

「今日は先週、音楽教室の先生に
 『学校が6時間だから遅れます』って話したから、大丈夫。
 学校の授業の方が大事だからちゃんと終わるまでクラブをやって
 慌てないで帰っておいでよ」

「うん。」



しかし、その日、4時5分頃に汗だくで走って帰ってきたのび太。

「ちゃんとクラブ参加したの?」

「うん。早く音楽教室、行こう!!!」

・・・って感じで大急ぎで行き、
5月から曜日を変えてもらえるようになりました。




で、家庭訪問の日、

先生「のび太さん、クラブの日、朝から
 『今日クラブ何時に終わるの?ボク音楽教室4時からだし
 心配だよ~どうしよ~』って、落ち着かなかったんです。
 クラブの先生にのび太くんのことはお話して、
 ちょっと早く帰るようにしてもらったんですけど・・・」

「ええ~???そうだったんですか?!
 学校の授業の方が大事だし音楽教室は遅れていいんだよ、
 って話していたんですけど・・・」

先生「あ~そうだったんですか~
 とにかく朝から心配で落ち着かないし、
 クラブの先生に少し早目に帰らせてくださいってお願いしたら
 いくらか落ち着いたようでしたから。」

「そうだったんですか~すみません」

先生「のび太くん『ああ~考えるとパニックになっちゃう~』って
 涙目でイライラして自分の頭を叩きだしたので
 『これはまずい』と思って。
 でも、その心配なことをちゃんと表現できるのは
 いいことだと思います。
 こちらも落ち着かない理由がわかっていれば対応できますし。
 次の日ちゃんと『5月から木曜日に変わったから大丈夫』って
 報告してくれましたし。」

「そうなんですか~
 先生にそう言って頂けるとこちらもありがたいです」

先生「次の週からは落ち着いてクラブ参加しているようですよ」




・・・そうだったのか・・・

のび太はこういう細かい出来事を説明しない。

というか、説明できない。



もう、こういうことにちゃんと落ち着いて
対処できるようになっているものだ

なんて、安心しきっていた軽はずみな私。


でも、やっぱり、無理なのだ。


いくら口頭で「大丈夫」と説明しても、
パニクっている頭に「大丈夫」はなかなか浸透しないのだ。



せめて・・・

  ①クラブは授業なので大事です。最後まできちんと参加すること。
  ②音楽教室は『遅くなります』と連絡しているので遅れてもOK。
  ③5月から曜日を変えてもらうようにお願いしています。


ということを、箇条書きにして示せばよかったかも。

初心忘るべからず・・・
 


そして、やっぱり
時間とか約束とかそういうものを大事に生きるのび太にとって
予定を崩すことや、
臨機応変に対応するということは、
そう簡単には出来ないのだ。


最近、かなりいろんな点で融通が利くように思えたし、
ちょっとくらいの変化にも落ち着いているように見えたけど、
それは、違う。



普段、ちょっとした変化もかなりの努力で
我慢しているように見えるのだろう。



それを、私は簡単に、

「大丈夫。のび太はこれくらいなら平気になったから」

なんて軽視してた。




自閉症は(今のところ)完治しません。

でも、周りの適切な対応で落ち着いた生活を送ることはできます。





忘れちゃいけない。母として。



| 小学校 | コメント(0) |
2008-05-08 (Thu)
のび太と夕飯の時、ニュースを見ながら食べる。

父親が1歳にもならない自分の子供を殺した、という
ニュースが流れていた。

「ひどいよ~お父さんなのに。
 泣いてうるさいから殺すなんて。
 赤ちゃんって普通、泣くものだよね。
 お父さんだったらうるさいからってそんなことしないよね、普通。」



「普通」という言葉を最近、やたらと使うのび太。



「今日、学校、どうだった?」
   (こういう質問も子供にしてみりゃどう答えたらいいか・・・ 
    って事だと思うけどね・・・汗)

「・・・普通・・・」




ま、ニュースを見たときの「普通」と
今日の学校の様子の「普通」と
ニュアンスは違うだろうけどね。





のび太が明らかにほかの子と成長の仕方が違っている、
と思ったとき、

普通にしゃべって、普通に何でもできるようになって欲しい」

なんて思った。




そのくせ、今、学校の様子を先生に聞いて、

「大丈夫ですよ。のび太さんは普通に生活できています。
ほかの子と変わりませんよ。普通です。」

なんて言われるとカチンとくる。

「のび太が普通だったら自閉症なんて診断されるわけないじゃん!
 どれだけ頑張ってほかの子にあわせて生きていると思ってるの?!
 簡単にほかの子と一緒にしないで!」

なんて心の中で激怒する。


普通になって欲しい、と思っていた私。

でも、他人から「普通ですよ」って言われるとムカつく私。





「普通」って、なんだ?!








手元にあった辞書を引いてみた。


「普通」・・・①どこにでも・(いつでも)あって、めずらしくないこと。
       ②別に変わったところがないこと。たいてい。




上の会話の「普通」の部分を置き換えてみました。




「今日、学校、どうだった?」

「めずらしいことはなかったよ」





「大丈夫ですよ。
のび太さんは別に変わった事もなく生活できています。
ほかの子と変わりませんよ。珍しくないです。」



・・・・・余計に、ムカつく。







ちょっとした独り言でした。











| 母のつぶやき | コメント(8) |
2008-05-07 (Wed)
言葉と言うものは、怖い。

・・・と、ずーっと思って生きてきた。

小さいころから、
私の言葉の使い方は人の気持ちを思いやっていない、
と、母に言われて叱られて育った。

言葉遣いが悪いのではなく、
どうやら自分のことしか考えていない、
人の気持ちを踏みにじるようなものの言い方だということらしい。


ぜんぜん、そんなつもりもないのに、
しょっちゅう叱られた。

そして、だんだん、親の前では話をするのも辛くなっていった。




のび太と会話が出来るようになって、
のび太が真剣に言葉を選んで話す姿に感動することがある。

たどたどしく、文法的にはおかしな言葉遣いでも、
真剣に表現しようとするのび太は、
カッコいい、とさえ思う。





ブログを始めて、たくさんのコメントでいただいた
「言葉」に励まされてきた。

いつの日か、このブログを見るだろうのび太にも、
きっと心強く生きる力になると信じている。




最近、他の方のサイトのコメントを見ると、
私に向けられた言葉じゃないのに、
読んでいてショックを受けたり、驚いたり、悲しくなったりすることがある。

私の感じ方と同じようにショックを受けて、
記事にしたりコメントで反論されたりする方もいらっしゃるけど、
ドキッとするほど何気なく受け止めて、
さらりと交わすコメントをかかれる方もいらっしゃって感心する。

そうか・・・

そんな風に交わせばいいのか・・・

などと、いろいろ思うのだ。


私も今まで、記事に対する批判や中傷めいたコメントなどで、
傷ついたことも何度もあった。

そして傷つけてしまったことも。

そのたびにまともに受け止めて、
苦しくなってパソコンに向かうと手が震えたり、
吐いたり、パニックになったりしていた。



自閉症関係のサイトでは、
言葉の表面的なものだけをとらえたり、
ぶっきらぼうな表現で誤解を受けたり、
自分勝手な解釈やあからさまな中傷で荒れたり・・・
ということは、よくあるようだ。

それは、自閉症という障害の症状ゆえのこともあるだろうし、
世間的に自閉症と言うものの無理解ということもあるだろう。

本当に難しい。








今朝、のび太とこんな会話をした。


道具を準備していたのび太に、

「上履き、ちゃんと持ってね!」

と、声をかけた。

「え~?!ジャマなんだよ!」

「ジャマ?!ジャマでも持っていかなきゃダメでしょ?!」

「何で持たなくちゃいけないの?!
 ランドセルに入れたっていいでしょう?!」

「!!!!!あ~!ランドセルに入れて持っていくってことね~
 OK!OK!
 お母さんが言ったのは、『手に持て』ってことじゃなくて、
 学校に持っていって、ってこと。
 ランドセルに入れても手に持ってもどっちでもいいんだよ~」

「あ~!なんだ。そういうことね~!
 は~!言葉って難しいなあ・・・」




高機能自閉症の息子と、同じニオイのする母の会話でした。



言葉って・・・難しい・・・

使い方で気持ちがすれ違ったり
傷付けたりもするけれど、

だけど、
言葉は誰かをなぐさめたり
勇気付けたり
優しさで包んでくれたり

すごいパワーを持っている。



誰かのプラスのパワーになる言葉を使える様に気を配っていきたい

心からそう思う。





| 母のつぶやき | コメント(4) |
2008-05-04 (Sun)
小さい頃からのび太は
どこに連れて行っても
その場でとにかく楽しんで遊んでくれる
子供だった。


もちろん、小さなことでパニクったり、
大騒ぎして大変だったことは数え切れないけど、

思い出すのび太の表情は
パニクってるのび太じゃない。


笑ってはしゃいでいるのび太ばかり。




ゴールデンウイーク、
特に予定もなかったが暇だったし、

お弁当作って、ロックを連れて、

車で1時間のアスレチックス遊具や
長ーい滑り台がある大きな公園に行った。



ひとりでもハイテンションで遊べるのび太。

楽しいときは必ず
独特なリズムのスキップで
飛ぶように走る。



兄弟がいたらなぁ…



こんなとき、いつも思う。




兄弟がいたら、もっともっと、
楽しく遊べただろうし、
もっともっと…


などと、どうしようもないことを
考えてしまう。



そんな私の気持ちを見透かして、
慰めるかのように

満面の笑みで飛ぶようなスキップで


ひとりでもテンション上げて
遊ぶのび太。

「ああ~!!すんごく楽しかった!」


と、汗だくののび太。



「お父さんとお母さんは
 のび太が楽しく遊ぶ顔を見るのが
 一番嬉しいんだ」



のび太は私に
何も要求しない。

買って欲しい、とか
○○が食べたい、とか
○○してほしい、とか

強く要求したことはほとんどない気がする。


そればかりか、
のび太は私に
幸せや喜びやきらめきを
たくさん与えてくれる。


それなのに

私はのび太に

○○出来るようになってほしい

○○しないで欲しい



そんなことばかり要求している。




与えてくれるばかりののび太に

私は要求してばかりいる。


ごめんね、のび太。


お母さんはのび太がしてくれるように

のび太に、
幸せや喜びやきらめきを
与えてあげられているだろうか。





そんな事を思って見ていた
今日ののび太の弾けるような笑顔でした。






今日は携帯からです。

改行とか変かも知れませんが

許してね~
| 母のつぶやき | コメント(6) |
2008-05-02 (Fri)
最近、のび太は

「パニクっちゃった」

という表現をする。



「交通安全教室でボクが自転車で先頭だったとき、
 進むコースがわからなくなって、パニクっちゃった」

といった感じ。



のび太は最近、激しいパニックはほとんどない。

小さいのはまだしょっちゅうだけど(汗)
自分で気持ちをコントロールしようと頑張っているし、
それができるようになっているのがよくわかる。

でも、親としては、頑張り過ぎなくていい、
無理に気持ちを押さえ込まなくてもいいんだよ、

なんて、我慢しているのび太を見て切なく思ったりする。





「パニクっちゃうってどんな気持ち?」

と聞いてみた。

「どうしたらいいかわからなくなって、
 心が爆発しそうになる気持ち。
 えっと、ほら、風船がいっぱい空気が入りすぎて
 バンッて割れるときみたいな・・・
 心の中の風船に嫌な言葉とかが入ってどんどん膨らんで
 爆発しそうになるのかな~






心の中の風船か・・・。




初めてパニックの時のことを聞いて、
胸が痛かった。




「学校でパニクっちゃうことって、よくあるの?」

「時々ある。でもすごく我慢してる。
 どうしても我慢できないときは泣くときもあるけど。」

「そうなんだ。我慢しないで職員室とか保健室とかで
 いっぱい泣いてもいいんだよ。」

「うん。でも、もう4年生だしさ~・・・」

「4年生だって大人だって
 泣きたいときは誰でもあるんだよ。
 我慢するとすごく苦しいじゃない?」

「うん、すごく苦しい。
 頭が壊れそうに苦しくなる。」

「だからね、我慢することだけが偉いわけじゃないんだよ。
 『嫌だ』っていう気持ちをちゃんと表して、
 いっぱい泣いたっていいんだよ。」

「うん・・・。でも、我慢しちゃうかも。」

「じゃあさ、おうちに帰ったら我慢しないで、
 学校でパニクった気持ちを吐き出したほうがいいんだよ。」

「うん。でも、家に帰ると
 やりたいことがいっぱいあるから忘れちゃうんだよなぁ~」



文章にすると饒舌に感じるでしょうが、
実際ののび太の言葉は、
たどたどしくて考えながら、言いなおしながら、
一生懸命、話してくれています。


なかなか「気持ち」を表現することが難しいのび太。

そんなのび太が「パニくる気持ち」を
初めて教えてくれました。





私も同じだった。

小さいころからパニックを我慢することだけを考えて、
気持ちを押し殺していた。

本当に吐いたり、動悸で呼吸が出来なくなったり、
貧血みたいになったりもするのだ。

「お母さんも同じように苦しくなって・・・」って言ったものの、
その回避方法も対処法もアドバイスできない、
未熟な母なのです。

情けない。






私が出来るのは

のび太の心の風船が、
いつも心地よく空に向かっていられますように・・・

と、祈るばかり・・・







| 自閉症について思う | コメント(2) |
2008-05-01 (Thu)
私は幼い時、大人の人に挨拶などできなかった。

遠くから近所のおばちゃんが来るのを確認すると、
わざと路地に入って違う道を通ったり、
とにかく顔をあわせないようにしていた。

「こんにちは」の一言が緊張のあまり???なのか、
自分でもわからないが、出ない。

いや、顔をあわせるのが苦手だったのかな?


とにかく、大人、他人、というより、
人間が苦手だった。




そんな幼少期を過ごした私なので、
のび太に挨拶を強要したことはない。

しかし、学校では
「知らない人でもすれ違う人には挨拶をしよう」
と、言われているらしい。

小さい子供を狙う良からぬことを考える悪い大人も、
元気に挨拶されればそんな気も失せるかも・・・
といった考えもあるらしいし、
田舎の小さなコミュニティーの中の小学生は、
その存在そのものが明るさでもある。

田んぼ仕事をしているおばあちゃんも、
小学生に挨拶されるとそれだけでうれしいのだ。



「きまりを守る」ことがこだわりののび太。

親の私も感心するほど、ちゃんと挨拶している。

近所を工事している人にも「こんにちは~」と
帽子を脱いで挨拶するのび太。

自分が小さいころできなかったことを
いとも簡単にさらりとこなす自分の息子を見て、
遠い昔の胸のつかえが取れるかのように、
清清しいのび太の挨拶。




愛犬ロックの散歩コースにいるワンコ。
いつもロックと「ワンワンワンワン」と犬語で?毎朝、挨拶。
名前も知らないので我が家ではこのワンコを
「ガウガウくん」と勝手に呼んでいた。

ある日、のび太がのびパパとロックの散歩に行ったときに、
散歩中のガウガウくんと出会ったらしい。


のび太、タタタタタ・・・と駆け出していって、

「おはようございます。犬の名前、何ですか?」

と聞いたらしい。

おばちゃん「え?ああ、ポチです」

「え?ポチ?うちの犬はロックです」


ポチ、というベタな名前に思わず聞き返したのび太。

というより、のびパパは知らないおばちゃんに、
ちゃんと挨拶して、ぎこちないところはあるものの、
真っ当な会話をしていることに驚いたらしい。



またある日、のび太とのびパパはサイクリングに出かけた。

車が1台通れるくらいの幅の道路。

去年、自転車運転の未熟だったのび太は、
田んぼに突っ込んだことがある。

「車が後ろから来たり、すれ違ったりするときは、
 止まって、車が通り過ぎるまで待ってなよ」

という教えを守って自転車をこぐのび太。

ところが不思議なことに、
前から車が来て、のび太が止まり、すれ違うときに、
のび太は、ぺこっと頭を下げてお辞儀をするらしい。

「信号のない横断歩道や
青信号でも曲がってきた車が止まってくれたときは
お辞儀をして挨拶をしましょう」

と、交通安全教室で教わっているらしい。

それが、どう変換したのかわからないが、
自分が車をやり過ごすために止まっても挨拶・・・
という図式になったのび太。


あまりのかわいさに、あえてのびパパも何も言わなかったらしい。

挨拶されて気分の悪い人はあまりいない。






以前、挨拶するのび太に感心して記事を書いたときに、

「自閉症ののび太君に挨拶を強要させるなんてかわいそう。
挨拶することがどれだけしんどいか、わからないでしょう」


と、当事者の方からコメントをいただいたことがある。

挨拶することのしんどさは、私自身が身にしみて感じています。
だから強要したことはありません。

のび太は昔から人懐こい。
積極奇異型の典型でした。

「知らない人には急に話しかけない」と、
言い聞かせなければならなかったほど、
知らない人に歌やダンスでアピールしたり、
自分のファンタジーのストーリーで話しかけたりする子でした。

それが、のび太の中で今は挨拶に変換され、
むやみに話しかけないことも学習できたようです。

もしかしてのび太も成長にともなって、
挨拶が出来なくなる時期もあるかもしれないけど
それでもいいのだ。




挨拶は出来ればしたほうがいい。

子供は顔を知ってもらえるし、かわいがってもらえるし。

でも、できなくたって、いい。

そんな人間だっているだろうから。


だけど、挨拶されたら、せめて、大人も会釈くらいしよう。
しんどくたって、それくらいはできる。

それは、人としてのマナーだと思う。



| 母のつぶやき | コメント(8) |