この記事を読んで、思い出したことがある。
幼いのび太はとにかく、あちこちでパニックをおこしていた。
スーパーで、公園で、病院で・・・
診断前は本当に、私も何がなんだかわからず、一緒に泣いていた。
広いスーパーの中で隅から隅まで響き渡るかのようなのび太の叫び声・・・
狭い病院の診察室で看護士さん3人と私で羽交い締めにしなければ注射は打てない・・・
1日中のび太と二人っきりの狭い家で意味不明の大パニック・・・
「泣かないで!!
泣かないで何が嫌なのか、ちゃんと話して!」
いつも、伝わるはずのない言葉をのび太に怒鳴るように叫んでいた。
のび太のパニックは、私の頭と心もパニックにさせた。
そして、必ず一緒に泣いていた。
もうすぐ5歳というとき、やっと「アスペルガー症候群です」と診断された。
すべてのパニックは誰のせいでもない。
ちゃんと、理由があった。
のび太も訳のわからない闇の中でもがいていたんだ。
私の心の中の長かった嵐が、
ス~ッとおさまったかのようだった。
ある日、のび太がまたパニくった。
理由はわからないが、その時はある程度、会話ができるようになっていたから、
「どうしたの?」とたずねてもよかったのだが・・・
その時、とてもおだやかな「何か」が私に降りてきた(気がした)。
パニック中ののび太を抱きしめて、
「のび太、泣いていいよ。
泣きたいときはいっぱい泣いていいんだよ。」
と、私は言っていた。
パニックの時、いつも私は、
「泣かないでちゃんと理由を言え!」と、
自閉の子に無理難題を突きつけていた。
[自分が泣く→「泣くな。理由を言え」と言われる]
というパターンが崩れた驚きと
「泣いていいよ」と、
今まで否定されていたことが急に肯定された驚きで、ヒクヒクしながらも、
「泣いていいの?」
と、聞き返した。
「誰だって泣きたいことはあるんだよね。
いっぱい泣いて落ち着いたら、どうして泣いたか教えてくれると嬉しいな」
と、言った。
その日から、のび太はパニックになると
「泣いてもいいんだよ~!!
泣いてもいいんだよ~!!!」
と叫びながらパニくるようになった(笑)
でも、パニくる時間は大幅に短くなった。
気持ちの切り替えが早くなった。
自分の泣きたい気持ちが受け入れられている安心感なのでしょうか?
親も子供から学んでゆく。
親の気持ちひとつで子供も変わる。
肝の据わった男前のママ子さんの記事を読んで、
昔の自分を思いだしました。
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